
最近、めっきり本を読めていないな、と感じています。
昔は少なくとも、年に1〜2冊はお気に入りの本を見つけて読めていた気がするのに、いつの間にか日々の忙しさやスマホの手軽さに時間を奪われてしまっている。なんだかそれが、少し悔しいのです。
決して「読みたい本がない」わけではありません。気になる本はたくさんあるのに、ただ「意識的に本を読む時間」を作れていないだけ。 ページをめくりながら、物語の世界に浸る。それは私にとって、心を整えたり、じっくり自分と向き合ったり、本当の意味でゆっくりとしたりする時間を手に入れることでもあります。
そこで今回は、そんな豊かな時間を取り戻すために、私が「そろそろ絶対に読んでおきたい」と思っている3冊の本を備忘録としてここに残そうと思います。
朝井リョウ『イン・ザ・メガチャーチ』

https://www.kirishin.com/book/80067/
本屋大賞を受賞される前から、「これはとんでもない傑作だ」「朝井リョウの最高傑作が更新された」とあちこちで耳にしていて、ずっと気になっていた一冊です。
物語のあらすじは、現代社会の歪みや信仰、そして人間が抱える根源的な孤独と「救い」の形を、圧倒的な熱量と緻密なプロットで描き出した長編小説――。
著者である朝井リョウさんの作品といえば、私はこれまでに『何者』や『正欲』を映画で観たことがあります。人間のドロドロとした本質や、社会の「普通」に対する鋭い視線に、映画館の椅子で息を呑んだのを今でも覚えています。 映像であれだけの衝撃を受けた朝井さんの世界を、今度は映画ではなく、文字を通じてじっくりと楽しんでみたい。あの圧倒的なリーダビリティと、心に深く突き刺さる文章の海に、今度こそ溺れてみたいと思っています。
佐藤正午『熟柿(じゅくし)』

https://www.kadokawa.co.jp/product/322310001098/
こちらは、インスタのタイムラインを眺めていた時に、おすすめの本を紹介するリール動画が流れてきて、思わず画面を止めてしまった作品です。
あらすじを簡単に説明すると、平穏な日常の裏側に潜む人間の狂気や、一瞬の選択が引き起こす破滅を描いた短編集。どこか不穏で、それでいてページをめくる手が止まらなくなる、大人のためのミステリーです。
私はもともと、いわゆる「人間怖い系」のホラーや、一筋縄ではいかないミステリー、少し不思議で奇妙なお話が大好きなんです。リール動画であらすじを短く紹介された瞬間、私のアンテナがビンビンに反応して、心惹かれてしまいました。 短いお話が集まった短編集なら、少しずつ時間を切り取って読めるので、読書のリハビリとしても今の私にちょうど良いかもしれません。
ヘルマン・ヘッセ『デミアン』

https://x.gd/l9iJg
ヘルマン・ヘッセといえば、誰もが学生時代の国語の教科書で出会ったであろう、あの名作『少年の日の思い出』が有名ですよね。「そうか、そうか、つまり君はそんなやつなんだな」というエーミールの台詞は、子供ながらに強烈に記憶に残っていますし、どこか切なくて美しい、大好きな物語だったと記憶しています。
そんなヘッセに再び出会ったのは、教科書から数年が経った頃。とある好きなアーティストがこの作品にインスパイアされているのを知り、そこで初めて『デミアン』という作品の存在を意識しました。
あらすじは、一人の少年が、謎めいた友人「デミアン」との出会いを通じて、自分自身の内面にある善悪の葛藤と向き合い、本当の自己(自分自身)を見出していく、自己発見と成長の物語――。
子供の頃に教科書で読んだヘッセの世界に、大人になった今の自分が改めて触れたら、一体どんな感情が湧き上がってくるのか。自分の内面を整えるためにも、これだけは腰を据えてじっくり読みたい名著です。
私だけの静かな時間を作り出すために
こうしてリストアップしてみると、やっぱり「早く本を開きたい!」というワクワクした気持ちが湧いてきます。
読書というのは、誰かに強制されてやるものではありません。だからこそ、お気に入りの飲み物を淹れて、部屋の明かりを少し落とし、自分の意志でページを開く。その行為自体が、忙しい日常に対する最高の贅沢であり、自分を労わる時間になるはずです。
まずは今週末の夜。スマホの電源をそっと切って、この中の1冊を枕元に用意することから始めてみようと思います。皆さんも、最近心がバタバタしているなと感じたら、昔好きだった作家や、ふと目に入った1冊を手に取ってみませんか?
